村田椰融作「妻、小学生になる。」8巻ネタバレ、感想、見どころを紹介。
(8巻には57話から64話まで収録されています)
蓮司が前に言ってた「8年も待ってる人」というのが、結婚を考えていた恋人だったと聞いて、釣りが終わって船から降りても落ち込んでる麻衣。
圭介たちが釣った魚を食べていた時に
(その人が亡くなったおかげで蓮司さんと恋人になれたってことかな…)
1人で海へ向かったのでした。
「お父さん、聞きたいことがあります」
「奥さんを亡くしたことは、もう乗り越えたんですか?」
蓮司は大切な人を失っていた圭介に、アドバイスをもらうのでした。
\前回のネタバレはこちら/
妻、小学生になる。【8巻】あらすじ・ネタバレ
貴恵がすぐ横にいるのに、
「乗り越えてなんていないよ」
「僕はまだ、妻を愛している」
自分の気持ちを包み隠さず蓮司に伝えていく圭介。
そのまま
「まわりの人を安心させるためにも、新しい人を見つけるも立派なことなんだ」
「ただ、本気で愛さないと、その人も、愛していた人も傷付けてしまう」
と伝えていくのでした。
「ありがとうございました」
「ちょっと出てきます」
そう言ってお店を出て行く蓮司。
向かったのは麻衣がいる海だったのでした。
蓮司がやって来たことに気付いた麻衣。
「私、自信がないんです」
「だからはっきり聞かせてください」
「私は亡くなった彼女の代わりなんですか?」
泣きそうな顔をしながら蓮司を見つめ、本当の気持ちを聞こうとすると、
「今日、釣りに誘ったのは心配性のあいつに伝えたかったんだ」
「俺も一生付き合いたい人を見つけたって」
「だから僕とつきあってください」
麻衣の不安な気持ちを吹き飛ばしてくれるような告白をしてくれるのでした。
それぞれのホワイトデー
蓮司から魚の名前がびっしり書かれたマグカップをもらった麻衣。
タケルから筆箱をもらった貴恵。
そして、「守屋さんはきっと良いお嫁さんになるよ」圭介に言われてプレゼントをもらった守屋。
(新島さんが私のためにプレゼントを選んでくれたんだ)
うれしくなると同時に、
(私は新島さんのお嫁さんになりたいの)
恋愛対象として見てくれていない圭介に自分の気持ちを知ってもらおうと、告白する決意をしたのでした。
その週の土曜日。
「取材に付き添って欲しい」と圭介にウソをつき、2人で牧場に誘い出したのです。
「新島さんのことが好きです」
「ずっと好きでした」
「私とつきあってください」
高校時代に告白されたことがあった守屋さん。
誠実そうに見えて「付き合おうかな」と思ってたけど、その男の子が本当は遊び人だと知って恋愛に対して臆病になってしまっていたのです。
そんな自分とはさよならしたくて、勇気を振り絞って告白したのでした。
でも、
「ごめん…」
「気持ちには応えられない」
守屋さんとは付き合えないときっぱり返事をする圭介。
「今は断ってくれて大丈夫です」
「でも、もし私のことを好きになってくれるチャンスがあるのなら」
「私はずっと待っています」
圭介の心の中にまだ亡くなった奥さんがいる。
と思ってる守屋さんは
「それまで待ち続けます」
と言ってくるのでした。
「それはいけない」
「君の時間を奪ってしまうから…」
はっきり言わない圭介に、
「ちゃんと言ってくれないと私はいつまでも待ち続けてしまいます」
「だから、本当のことを教えてください」
圭介が自分を傷付けないように言葉を選んでると思った守屋は、本当のことを教えて欲しかったのです。
「絶対に他言しないと教えてくれるかい?」
そう約束して圭介は、万理華のことをすべて話してしまうのだった。
妻、小学生になる。【8巻】感想・考察
「妻、小学生になる。」第8巻の前半では
・蓮司の本当の気持ちを聞けて、不安な気持ちを払拭できた麻衣
そして、中盤では
・仕事中の圭介の誠実さに守屋さんが好きになっていく様子
・圭介に告白して自分の気持ちをすべて伝えた守屋さん
が濃厚に描かれていました。
守屋さんの「いつまでも待っています」という決意が固すぎて、
(信じてもらえないかもしれない)と思いつつも、本当のことを言ってしまった圭介。
家に帰った守屋さんが何度も何度もそのことを考える姿は、ちょっとウルっときてしまいました。
それから数日後。
「話しがあります。会ってください」
守屋さんが頼んだのは、圭介でも麻衣でもなく貴恵。
貴恵は最初ごまかそうとするも、
「最初は信じれなかったけど、私は新島さんの言葉を信じます」
と言われて
「信じてくれるんですか?」
思ってもいなかった反応に、びっくりしてしまいました。
すべてを話しきり、
(私と圭介が夫婦だと知ったら、あきらめてくれるだろう)
安心していた貴恵。
「あなたはまた、旦那さんと再婚しようとしている」
「それってずるくないですか?」
泣きながら言われて何も言えなくなってしまった時には
(どう思ってるのかな…)
心配になってしまうシーンでした。