「赤ちゃんが生まれると、けっこうお金かかるのね」
「節約しないと・・・」
雑誌を見ながら頭を悩ませながらも、生まれてくる子供のことを考えると嬉しくなってしまう美和。
その時、「え?優斗?」
帰って来る時間ではないのに優斗が帰宅きたのです。
「どうしての?」と言われると、本当は会社を飛び出してきたのに、
「直帰してきたんだ」
ウソをついてしまうのだった。
夫はグレーゾーン【13巻】ネタバレ
「じゃあ一緒に買い物に行ってくれるかな?」
美和に頼まれて、着替えに向かった優斗。
(大丈夫だ。仕事なんてすぐに見つかる)
(あんな会社は辞めて正解だったんだ)
本当のことは1番最初に美和に言わないといけないのに、次の仕事が見つかるまで隠すことにしたのでした。
その頃、会社では
「なんとか許してもらえたよ」
白井のスマホに取引先に謝罪に行っていた上司から電話。
「上川にも伝えておいてくれ」と言われるも、
「上川はいません・・・」
そう言ったまま白井は無言になってしまうのでした。
美和と2人でスーパーにやって来た優斗。
「週末には実家に行くんだからお土産買っていこ?」
美和に話しかけられても、うわの空。
その時、会社の上司から着信があったのでした。
電話に出るといきなり怒鳴りつけてくる上司。
「もう会社には行きませんから」
「退職届は郵送します」
「俺がいない方がいいでしょ?」
一方的に言いたいことだけ言って電話を切ろうとするも、
「すぐそうやって逃げるのか?」という言葉に反応するのでした。
「俺はいつも頑張っていました」
「でも何もできないんです」
「もう、、怒られるのはイヤなんです!」
そう言われて上司は、自分たちが怒りすぎて優斗を追い詰めたんだ。と反省するのでした。
「仕事を辞めて大丈夫なのか?」
「もうすぐ子供が産まれるんだろ?」
次の仕事はすぐに見つからないだろうと、手を差し伸べるも、
「大丈夫です!」
「すぐ見つかりますから!」
即答してくる優斗の言葉に、決意は固いんだなと思うのでした。
「わかった。もう引き留めないよ」
「その代わり、担当してた仕事の引継ぎを終わらせてから辞めてくれ」
「会社には来たくないだろうが、それが社会のルールだ」
優斗がいまだに理解も納得もできない「ルール」という言葉を言われて、
「わかりました。明日行きます」
そのまま電話を切った優斗。
会社を辞めてきたとは知らない美和に冷たくしてしまうのだった。
夫はグレーゾーン【13巻】感想と考察
優斗が勝手に会社を辞めてきたことを知らない美和。
普通の人なら態度で異変を感じ取りそうですが、優斗なのでそれも無理。
本当のことを知った時に美和がどれだけ傷付いてしまうのか、想像したくもありません。
「俺は頑張ってるのに、仕事ができない」「もう怒られるのはイヤなんです!」
退職してしまうことで、優斗をずっと守ってくれた白井さんも裏切ってしまう結果に。