会社の白井に「自閉症の息子がいるんだから早く帰ってください」と同僚がいる前で言ってしまった優斗。
会社の同僚には自閉症の息子がいるとは言ってなかった白井は優斗の言葉に激怒して「発達障害のくせに!」と言ってしまうのです。
「僕は発達障害なんかじゃないです!」
自分はグレーゾーンだと思ってる優斗はまわりの空気を気にせず、大声で叫んでしまうのでした。
さらに、仲裁に入った部長にまで
「僕はウソなんか言ってません!」
「どうして怒られるのか教えてください!」
大きな声で叫んでしまうのだった。
夫はグレーゾーン【5巻】のあらすじ
冷静さを失ってあんなに怒ってる白井を初めて見た同僚たち。
一方、優斗はパニくったままで、ぜんぜん仕事に集中できないのでした。
そんな優斗を見た部長は業務に支障が出ると判断して、「帰っていいぞ」と優斗を帰らせるのです。
仕事に対して責任感は強い優斗。家を仕事をしようと、持ち帰ってはいけない書類をカバンに入れて
そのまま持ち帰ってしまうのでした。
(ひと言くらい、謝罪があってもいいだろう…)
何も言わずに帰っていく優斗を見て、部長は頭を悩ませてしまうのでした。
会社を出て家に向かう美和に電話をかけた優斗。
しゃべりながら歩いてる途中、公園に寄ってベンチに座ったのです。
「俺ってやっぱり発達障害なのかな」
「本当のことを言っただけなのに、怒られたんだよ」
「みんなが普通にできることがどうして、俺にはできないんだろう」
優斗は今日会社であったことを全部話していくのです。
優斗が真剣に悩んでるときに聞こえてきたのは、優斗のまわりで会話をしてる他人の声。
「うるさいうるさいうるさい」
「頭の中をかき混ぜられてるみたいだぁぁぁぁ」
美和にそう言った直後、電話を切ってしまったのです。
「優斗!ゆうと!」
優斗の症状をよく知ってるだけに慌ててしまう美和。大急ぎで玄関を飛び出し、優斗を探しに向かうのです。
「真珠?どうしたの?」
マンションを出たところにいたのは、美和がまだ親友だと信じてる真珠。
「しっかりして!」
「私も一緒に探すよ!」
本当は美和と優斗がケンカしてるところを見て楽しもうと思ってたのに、もっと楽しそうな出来事が起こったのです。
「優斗になんかあったらどうしよう・・・」
電話の様子から普通じゃないと思ってる美和。今でもつながらない電話に不安に感じてしまうのです。
美和がパニックになってる姿を見て、面白くなってきた。と思う真珠。
「ちょっとこっちに来ない?」
「面白いことになってるから」
美和の元カレ「翔吾」に電話をかけるのです。
しばらく探してると、道路の反対側に歩いてる優斗の姿を見つけた美和。
「優斗!待ってぇ!」
車が何台も入ってる中、目の前が何も見えなくて、飛び出してしまうのです。
パアアアアアアン
クラクションを鳴らされ、目の前に車が来た時、
「大丈夫か!」
翔吾が美和を抱きかかえ、助けてくれたのでした。
夫はグレーゾーン【5巻】感想と考察
「発達障害」と言われて、会社でパニックを起こしてしまった優斗。
同僚に「やっぱりね・・・」と思われてしまった上に、部長に「リストラ対象リスト」に入れられてしまいました。
(くそっ…どうしてなんだよ!)
自分が怒られた理由がぜんぜんわからない優斗は会社を出たあとも考えるのは、そのことばかり。
考えれば考えるほど、深刻な状況へと落とされていきます。
真剣に悩む優斗が心配でたまらない美和。
美和とヨリを戻したい翔吾が登場して、ストーリーはさらに複雑化。
さらには、持ち出し禁止の書類を勝手に持ち帰ってしまったのに、その書類を失くしてしまった優斗。
(どうしよう、また怒られる・・・)