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アイルランド神話「ウルフウォーカー」のあらすじ・音楽

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その少女は、眠ると魂が抜けだしオオカミになるという…「ウルフウォーカー」。

森の中でウルフウォーカーと友達になった少女の父親は、オオカミハンターだった!

中世アイルランドの町キルケニーを舞台に描く、絵画的な神話ファンタジー。

目次

ウルフウォーカーとは?

ヨーロッパ最果ての国アイルランドには、豊かな自然とケルトや妖精神話など数々の伝説が残されています。

本作の舞台となったアイルランド・キルケニーには、人間とオオカミが共生し「人が眠ると精霊が身体からぬけだしオオカミの姿になって大地をさまよう」という伝説があるそうです…そこに、イングランドからピューリタンが入植してきた時からオオカミは敵として排除される存在になっていきました…『ウルフウォーカー』は、そんな伝説から生まれた物語。

ケルト伝説三部作・最終章

 本作は、アイルランドに伝わるケルトの伝説に着想を得て作られた前作『ブレンダンとケルズの秘密』と『ソング・オブ・ザ・シー海のうた』に続く三部作の最終章として、構想から7年をかけて製作されました。

神話の世界を絵画のような手描きアニメーションのタッチに加え、3Dソフトウェアを使ってダイナミックな世界観を作り上げています。

そして、ケルトの伝説を下敷きにしたキャラクターたちの姿が、かわいらしく描かれます。

絵画のような世界!

舞台となる色彩豊かな森は柔らかい鉛筆タッチで表現され、城下町は硬い版画調で描かれその映像は絵画の世界に迷い込んだかのよう!「描く喜び」が見事に表現されています。

『ウルフウォーカー』は、二人の少女の友情を賭けた壮大なアクションムービー!

二人の出会いと友情

 中世アイルランドの街キルケニー。

イングランドからやって来きた少女ロビンは、森の中で出会った少女メーヴと友達になるが、メーヴは人間とオオカミがひとつの身体に共存した「ウルフウォーカー」だった。

ロビンの父親はハンターで、オオカミ退治のためにこの街にやってきたのだ。

メーヴは、彼女の母親がオオカミの姿で森を出ていったきり戻らないので心配していることを打ち明ける。

ロビンは、メーヴの母親探しを手伝うことを約束する。

その約束が、図らずもオオカミハンターの父を窮地に陥れることになってしまうが、それでもロビンは勇気を持って自らの信じる道を進もうと決心する。

そして、オオカミと人間との闘いが始まろうとしていた!

制作スタッフ

 制作スタジオは、過去に発表した4作品の全てがアカデミー賞アニメ部門ノミネートに輝くアイルランドのカートゥン・サルーンとメルシーヌプロダクションの国際共同制作。

日本のアニメの影響を受けたというカートゥン・サルーンの創設者でもある、監督のトム・ムーアの優しい絵作りがすごくよく、親しみやすい絵のタッチが実に魅力的!

本作の劇中曲「Running With The Wolves」はノルウエーの歌姫オーロラが歌い上げ、神秘的で透明感のある歌声は、古代ヨーロッパの世界観にとてもマッチしています。

みどころポイント

 1カット、1カットが驚きの連続!その美しい造形は視覚の快楽を与えてくれる!

オオカミと人との関係性をやわらかな視点で描き、自然崇拝の精神が伝わってきます。

結構ダイナミックなアクションも多く、オオカミが追手をかわしながら森や街の中を駆け巡るシーンはとても臨場感があります。

アニメ作品とはいえ『ウルフウォーカー』は、父と娘の感動ドラマもあり古典の風格を備えた素晴らしい作品です。

作品情報

  • 製作国:アイルランド・ルクセンブルク合作
  • 監督:トム・ムーア、ロス・スチュアート
  • 上映時間:103分
  • 劇場公開日:2020年10月30日

予告動画

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