あらすじ・内容
人より少しできる子であったためボッチになった女子高生の栗原海里は、人助けで事故に巻き込まれ死んでしまう。
神様にあの世で異世界転生を告げられ、転移特典も選べることに。
次こそは平凡で普通の女の子として生きるため「能力はその世界の平均値」をお願いしたはずなのに、現実そうはいかず。
人知を超えた強さとさまざまな秘密を隠しながら、異世界で知り合った友達と一緒にパーティーを結成しマイルとして冒険していく。
みどころ(元ネタがある)
1話目からさまざまなパロディネタをぶっ込んでくるコメディ路線が本作の特徴になっています。
北斗の拳だったり、ローマの休日だったり、ルパン三世だったり。
どこか見覚えのあるシーンやフレーズが結構あります。
印象的なのは、そのどれもがおじ様の年代のもの。
これはおそらく栗原海里の両親による影響で、両親との仲がわかるシーンにもなっている感じがします。
両親に影響されてオタクになった転移者とか、かなりニッチです。
なんとなくさみしかったり気持ちを奮い立たせたかったりするときって、ついつい思い出深い歌詞やセリフをつぶやいたりしませんか。
前世のエピソードとして、重くならないための寒いギャグとして、そのどちらにも捉えられるのがこのパロディネタのように思えました。
それゆえ物語としてはあまり重くならないのも本作の良さ。
レーナやポーリンの過去回想は暗くなりましたが、マイルは空気の読めない受け方で場を和ませようとします。
見ている人はあれ?とちょっと違和感あるんです。
だって、できる子だった栗原海里が、この世界では人外の能力を持つマイルが、理解せずこんな調子外れをするとは思いませんから。
長年のボッチ歴によって、おかしな気の使い方をして事故った感じはしますよね。
そういうところも含めてコメディタッチです。
そんなマイルも死を覚悟するのが古竜と対決する最終話。
このときばかりはストーリーも重くなります。
古竜の一撃でパーティーが全滅しかけたとき、大将マイルがひらめきます。
ブッパなして解決!なろう系の主人公らしい締め方で爽快でした。
圧倒的な強さに立ち向かうとき、隠している強さを解放するというのは、強者の風格があっていいですよね。厨二です。
そして最終話の最後の最後でSFっぽいのを出してきたのには驚きました。
これがどんな伏線につながるのか。今から楽しみです。
感想
男性がイキるなろう系主人公が多い中、「私、能力は平均値でって言ったよね!」はかわいらしい女性たちを主人公としパロディを満載させることで、今までのなろう系とは違うコメディ感強めの作風に仕上げてきました。
要所要所でなろう系らしさを感じるポイントは押さえてありますが、そういうところをプッシュしすぎないところは、杓子定規ななろう系とは一線を画していると思います。
振り返ってみれば、これはこれで全然アリです!
まとめ
私たちの冒険はこれからだ!という打ち切りフラグみたいな終わり方をしていますが、本音からそうならないことを祈ります。
次期アニメが待ち遠しい作品となりました。
原作・ライトノベル
小説投稿サイト「小説家になろう」にて発表された、FUNAによる同名ライトノベルが原作(キャラクター原案:亜方逸樹)。
アニメ化に当たっては、人気アニメ「干物妹うまるちゃん」「ガウリールドロップアウト」でタッグを組んだ、太田雅彦が監督を務め、あおしまたかしがシリーズ構成を担当する。
スタッフ
- 監督:太田雅彦
- シリーズ構成:あおしまたかし
- キャラクターデザイン:渡辺奏
- 美術監督:松宮正純、宮本実生
- 色彩設計:鈴木ようこ
- CGラインディレクター:濱村敏郎
- 撮影監督:二村文章
- 編集:小野寺絵美
- 音響監督:えびなやすのり
- 音響制作:ダックスプロダクション
- 音楽:三澤康広
- 音楽制作:エイベックス・ピクチャーズ
- アニメーション制作:project No.9
キャスト
- マイル:和氣あず未
- レーナ:徳井青空
- メーヴィス:内村史子
- ポーリン:田澤茉純
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