ある探検家が人類の遠い祖先だという、生きる化石と一緒に旅に出る。
その相棒とは、毛むくじゃらの不可思議な生き物のミッシング・リンク?
素晴らしい映像と冒険が描かれる、LAIKAによるストップモーション・アニメの傑作。
ミッシングリンクとは?
ミッシングリンクは、日本語で「失われた繋がり」、「見えない繋がり」の意味を持っています。
何の繋がりもないと思われる事でも、実は繋がる共通点があったり。
ストップモーション・アニメとは?
そもそも「ストップモーション・アニメーション」とは、想像を絶するほどの作業量と途方もない時間が費やされて制作しています。
人形などの静止している物体を1コマ毎に少しずつ動かしカメラで撮影し、コマ送りさせると、あたかもそれ自身が連続して動いているかのように見せる超アナログな撮影法。
スタジオ・ライカの作品
アメリカのアニメーション制作会社・スタジオ ライカの場合は、キャラクターの人形を1体1体作り、さらにはそのキャラクターの表情を必要なだけ膨大なパーツを作り、それらを1秒間あたり24コマも動かして撮り続けるのです。
ライカ作品は2016年公開の日本が舞台の『KUBO/クボ 二本弦の秘密』やダークファンタジー『コララインとボタンの魔女 3D』では3Dプリンターを駆使して描かれています。
最新テクノロジーとの融合
ライカの凄さは100年以上の歴史を持つストップアニメの技術を操りながら、あらゆるテクノロジーを積極的に導入し、3Dプリンターやモーションキャプチャーなど最先端のCG技術を融合させたハイブリッド映画を生み出しています。
本作『ミッシング・リンク』でもVFXやCG技術を駆使しながら1コマ単位でエネルギッシュに動き回るキャラクターに微妙な心の動きと、鮮やかな彩りと奥行きを感じさせる素晴らしい映像表現をしています。
本作は第77回ゴールデングローブ賞でストップモーション・アニメとして史上初の最優秀長編アニメーション映画賞を受賞しました。
ありえないコンビの大冒険!
時は19世紀末、イギリス ヴィクトリア朝時代。
探検家のライオネル・フロスト卿は未確認生物の発見に執念を燃やしていた。
新発見で名を上げたい探検家のフロスト卿は探検の途中、大自然で二足歩行する生物と遭遇する。
人間のように流暢に話しもできるし、文字だって書ける。
これはもしや猿から人への進化の隙間を埋める“ミッシング・リンク”ではないか!?
興奮するフロストを尻目に、便宜上“リンク”と名付けられた彼が口にするのは「僕を連れて行って。
ひとりぼっちはいやなんだ、同じ種族にあわせてほし」という。
かくして二人は、ヒマラヤに生息する同種を探して壮大な旅に繰り出した。
その頃、怪しい人影が彼らに近づいてきた・・・その正体は?
キャスト
ライオネル卿の声をヒュー・ジャックマンが担当したほか、ザック・ガリフィアナキス、ゾーイ・サルダナ、エマ・トンプソンらが声優を務めた。
監督はライカの「パラノーマン ブライス・ホローの謎」を手がけたクリス・バトラー。
みどころポイント
これぞストップモーション・アニメの醍醐味! 個性的なキャラクターが生き生きと動き回る超絶技巧のアニメ表現に圧倒され、作品を彩る美麗な美術にも目を奪われる!
ロードムービーを続ける二人の心の移り変わりがオーバーラップされ、一コマ一コマ・一挙手一投足が愛情を込めて大切に描かれていく過程が伝わってきます。
アニメ制作の職人魂と、最新テクノロジーが融合した圧巻の映像表現が見事です!
作品情報
製作国:カナダ・アメリカ
監督:クリス・バトラー
上映時間:95分
劇場公開日:2020年11月13日
予告動画
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